意外な落とし穴も?今をときめくSUV、そのデメリット7選を自動車ライターがピックアップ

みなさん、こんにちは!昨今世界的なブームになっているSUVですが、実際に「買おう!」となった時に気になるのが、メリットよりもデメリット…というのが人の性。今回はSUVのデメリットについてじっくり考えてきたいと思います。

SUVの定義をもう一度おさらい

SUVのデメリットを書き連ねていく前に、SUVとは何なのか?ということをもう一度おさらいしておきましょう。一言で「SUV」と言っても、現在は非常に細分化が進んでわかりにくくなっているからです。

SUVは「Sport Utility Vehicle」の頭文字を取ったもので、Sportは「娯楽(多くの場合アウトドアスポーツ)のための空間=荷室」、Utility Vehicleは「ある目的に沿って設計されたクルマ」を意味します。つまり、オフロードでの走破性についてや、多目的車であるといった意味は原義には含まれていなかったのですが、日本では多くの場合「スポーツ用多目的車」と訳されています。

さて、SUVは大きく3つのカテゴリーに分けられます。

1. 狭義のSUV
SUVの原型となった最初のモデルは、「シェル」と呼ばれる荷室、または人が乗るキャビンをピックアップトラックの荷台に載せたものでした。「シェル」は最初は着脱可能でしたが、のちに一体型が一般的になっていきます。ピックアップトラックがベースとなった「トヨタ・ハイラックスサーフ」などが一例ですね。

2. クロスカントリー
悪路の走破性を重視して、高い地上最低高や耐久性の高いラダーフレーム、そして四輪駆動を採用したクルマが「クロスカントリー」、または「クロカン」と呼ばれるカテゴリーです。「メルセデス・ベンツ・Gクラス」などは、このカテゴリーに君臨する高級クロスカントリー車ですね。

3.クロスオーバーSUV
現在主流になっていて、多くのメーカーが注力を注いでいるのが「クロスオーバーSUV」です。コンパクトカーやセダンがベースのモノコックボディに、車高を上げることでオフロードでの走行性を確保しつつ、メインはオンロードでの走行を主眼に設計されているのが特徴。「スズキ・ハスラー」のような軽自動車SUVや、「ランボルギーニ・ウルス」のような「スーパーカーとSUVの融合」を目指したモデルまであり、非常に多様性に富んだカテゴリーです。

この記事ではこれら3種を全て「SUV」と扱い、場合によって「クロスカントリーの場合」といったように使い分けていきます。

デメリットその1・ドライバビリティが悪い

SUVは悪路の走破性を考慮して車高を高めているため、それに伴い重心が高くなっています。そのため、セダンやコンパクトカーに比べると、コーナリング時のロールが大きく、ドライバビリティの面ではどうしても不利になってしまうのがデメリット。車重が重いため発進時の加速が鈍いなど、「思ったようにクルマが動かない」と感じることも多いでしょう。

直進安定性に関しても、しっかりとチェックしたいポイントのひとつ。SUVは車高が高いため、高速道路で横風の影響を受けることも多く、長時間の運転が負担となってしまう場合があります。直進安定性が優れたモデルを選べば、その負担を少しでも減らせるでしょう。

デメリットその2・燃費が悪い

エンジンが大きく、車体が大きく、タイヤが大きく、四輪駆動を採用したSUVは、燃費についてはやはり褒められたものでありません。特にクロスカントリーについては、悪路の走破性が最優先で、燃費の悪さに対しては「大型の燃料タンクを搭載して航続距離を稼ぐ」ということで解決を図っているクルマも少なくないほど。

しかし、環境問題が取り沙汰される昨今、ハイブリッドシステムを採用したり、そもそも燃費面で有利な小型クロスオーバーSUVが登場したりと、少しずつ改善は進んでいます。とはいえ、同じエンジンを積んだコンパクトカーやセダンに比べれば、燃費面で不利になってしまうのは仕方のないことと言えそうです。

デメリットその3・交換部品が高額

四輪駆動を採用したSUVについては、構造の複雑さゆえ、交換部品も高額なものが多いです。バンパーひとつとっても、セダンやコンパクトカーに比べて大型なので、それに伴い部品代や工賃が高額になるのが常となっています。

また、SUV全般に共通している点として、タイヤが大きく、それに伴ってタイヤ自体が高額で、4本同時に交換するとかなりの出費となることは確実です。また、車重の重さの影響で、タイヤの磨耗がコンパクトカーやセダンより速いのもデメリットと言えるでしょう。

デメリットその4・駐車場所には注意が必要

車高が高いSUVで気を付けたいのが、駐車場の高さ制限です。車高が高いトールワゴン型軽自動車が普及してから、かなりの車高まで対応できる駐車場が街中では増えてきましたが、それでも無頓着にスイスイ停められる、というわけではありません。

また、車幅が大きいSUVだと、ドアの開閉スペースも考慮して駐車場を探す必要があります。自宅の駐車場に入るかどうかはもちろんのこと、外出時の駐車場についても常に気を使わなければいけないのが大きなデメリットです。

デメリットその5・保険料が高い

大型SUVは車重が重く、事故での衝突時に相手に与える損害が大きいため、保険料が高額になるのが常です。もちろん、小型のクロスオーバーSUVを選べばそのデメリットは解消されますが、荷物の積載性や居住性などが犠牲になってしまうので、自分にはどの大きさのSUVが合うのか、じっくりと考える必要があるでしょう。大きく、堂々したスタイリングはSUVの魅力のひとつでもあるので、なかなか悩ましいところですね。

デメリットその6・死角が多い

背の高いSUVは、着座ポイントが高いため、それに伴ってドライバーの目線は非常に高くなります。ドライバーの目線が高いということは、視界や遠くまでの視認性に優れていることであり、その視界の良さが事故を少なくしている、という意見もあるほど。

しかし、ここで気を付けたいのが、クルマの周囲については、セダンやコンパクトカーよりも死角がはるかに大きい、ということです。クルマの後方や下方については特に注意が必要で、補助ミラーだけでなく、各種センサーやカメラの装備についても検討した方が良いでしょう。また、そうした安全装備の充実にお金がかかってしまうのも、デメリットのひとつと言えそうです。

デメリットその7・乗降性が悪い

車高が高いことが影響してくる最大のポイントが、乗り降りが難しいということです。大型SUVでは、大人でも思わず「よっこらせ」と声が出てしまうほど、フロアが高い車種も珍しくありません。子どもがいるファミリー層については、試乗時にきちんと確認しておきましょう。お年寄りと同乗することの多い方も、座席の高さや乗り降りについてはきちんとチェックしておくのが無難です。

駐車場にクルマを停める際に、周囲にある程度の空間を確保しておかないと、乗り降りが非常に難しくなる、というのもデメリットです。この点は、実際に使うイメージをしっかりと持って、試乗して確かめるようにしましょう。

自分に合ったSUVをじっくりと探そう!

ここまでSUVのデメリットを挙げてきましたが、多くの場合でそのデメリットを克服したSUVが存在することも確かです。大型SUVやクロスカントリーのデメリットは、そのまま小型クロスオーバーSUVのメリットでもあり、またその逆も然り。何かを得ようとすると何かを失わなければいけない、という当たり前のことが、SUV選びの難しいところでもあり、また楽しいところでもあります。

自分がどのようにSUVを使うのか。自分が重視するのは悪路の走破性か、オンロード性能か、荷物の積載性か、デザインか、はたまた燃費性能か。自分がこのSUVに惹かれる理由はなんなのか。幸い、SUVのリセールバリューは現在非常に高く、万が一の売却時にもセダンやコンパクトカーより安心です。じっくり熟考して、あなたにぴったりのSUVを選んでくださいね!

[ライター/守屋健]