コラム

ホンダの小型SUV「クロスロード」は日本で使うには何かとジャストな小型。中古車はけっこうな人気

それでは今週もさっそく「おすすめSUVのおすすめグレード」に関する研究を進めてまいりましょう。今週のお題は、2007年2月から2010年8月までの短期間販売されたホンダの小型SUV「クロスロード」です。

日本で使うには何かとジャストな小型SUV


ホンダ クロスロードは全長4.3m弱のコンパクトなボディに3列シートを載せた7人乗りのSUV。ベースとなったのは同時期の7人乗り低床ミニバン「ストリーム」です。
「スカルプチャル・タフ・フォルム」と呼ばれるクロスロードのデザインは、非常にスクエアなニュアンス。しかし張り出したフェンダーアーチやルーフへ向かって絞り込まれたリアまわりなどによって、「単なる箱」ではない造形としたのが大きなポイントです。

ボディサイズは全長4285mm×全幅1755mm×全高1670mm。エンジン排気量は1.8Lまたは2リッターなのですが、全幅が1.7mを超えているため「3ナンバー登録」となります。
ベースとなったストリームと比べて全長は285mmも短縮されているため、着座シートとして実質的に有効なのは2列目まで。とはいえ3列目も、スペアタイヤを廃止(応急パンク修理キットで代用)したことで「日本人女性の99%が無理なく座れるスペースを確保」(新車当時の広報資料より)されてはいます。
荷室容量は「まずまず」といったところですが、3列目を倒せばと荷室容量は348Lとなり、さらに2列目の片側を倒す、2、3列目を倒すなど、用途に合わせた空間を作り出すことが可能です。

エンジンは1.8Lと2Lの「i-VTEC」



「i-VTEC」エンジンは同時期のストリームと同タイプで、1.8Lは嗜好出力140ps、、2Lは同150pと、そのアウトプットも同じです。それぞれに組み合わされる5速ATは1.8L版ではハイギアードな燃費寄り、2L版ではややローギアードな走り寄り――という味付けがなされています。
駆動方式はFFと4WDをラインナップし、4WDのほうはホンダ自慢のリアルタイム式。通常はほぼFF状態ですが、発進・加速時や雪道など、走行状況に応じてデュアルポンプを介して後輪にも駆動力を配分します。
また4WDではより安定した走りをたらすためVSA(ビークルスタビリティアシスト)を標準搭載。坂道発進での後退を防ぐ「ヒルスタートアシスト機能」が備わっているのもポイントです。

タイミングが悪かった? 新車時はまったく売れず!


さて、そのような感じで「日本の道路と生活にジャストなサイズの小型SUV」として登場したホンダ クロスロードでしたが、売れ行きはまったくパッとしませんでした。
当初の月販目標は3000台だったのですが、発売3カ月後には早くも月販1500台程度になってしまい、発売から約1年後の2008年4月には月販808台を記録。それ以降、クロスロードは二度と月販1000台のラインを超えることがありませんでした。
そのためホンダ クロスロードは2010年8月をもって生産を終了し、2011年半ばまでにちょぼちょぼと在庫を売り払いながら、その役割を終えていきました。
そんなクロスロードですが、決して悪い車ではありません。たまたまミニバン大ブームの時代に登場してしまったがためにぜんぜん売れませんでしたが、SUV大ブームの時代である今発売されたならば、まずまずの売れ筋になっていた可能性すらあります。
なにせスクエアで使い勝手の良いフォルムで、それでいて日本の道路にジャストなサイズで、なおかつけっこうエッジの利いた個性的なデザインをまとっているのですから、「好きな人はかなり好き」という一台になっていたことでしょう。

今、中古車はけっこうな人気で流通量も豊富




ということでホンダ クロスロードにご興味が湧いたのであれば、その「中古車」を今から探してみるのは大いにアリです。
販売終了となってからその価値が再発見されたクロスロードであるため、中古車相場は若干高めとなっています(つまりまあまあ人気が高いということです)。
とはいえ、高いといっても全体の相場は30万~160万円ほどで、ボリュームゾーンは60万~100万円付近。走行5万km台までに絞って探す場合でも60万~110万円ぐらいのゾーンで見つけることができるはずです。

基本的には「1.8L+FF」で十分以上


で、ホンダ クロスロードの基本的なグレードラインナップは下記のとおりです。
●20Xi(FF/4WD)
●20X(FF/4WD)
●18X(4WD)
●18L X Package(FF)
●18L(FF)
駆動方式に関しては、雪道を走る機会が多いという人以外はFFで十分というか、むしろFFがおすすめです。なにせ軽くてシンプルで軽快ですから。エンジン排気量は2Lでも1.8Lでも構わないと思いますが、基本的には1.8Lでもぜんぜん十分です。
「基本的にはFFの1.8Lを主軸に考えながら、あとは各個体のコンディションとご縁(出会い)を重視しながら柔軟に決める」というのが、これからホンダ クロスロードの中古車を買うにあたっては得策となるでしょう。
多少なりともご参考になったならば幸いです。それではまた来週!
[ライター/伊達軍曹]

https://www.car-rate.info/suv-lab/

車の売却・査定は買取専門店にお任せください

創業20年以上の買取専門店だから、お車のセールスポイントを熟知!細かな装備やカスタム内容もしっかり高額査定が可能です。お車の買取相場をリアルタイムで把握しているので適正価格で買取させていただきます。

愛車の相場と査定の
お申し込みはこちら!

自動車の未来を切り開く。CO2排出ゼロの燃料電池自動車(FCV)セダン、トヨタ・MIRAI前のページ

日本未発売や逆輸入された車はレクサスにも存在する!特殊な経歴の2車種をご紹介次のページ

この記事を書いた人
ユーズトカーラボ 編集部
ユーズトカーラボ 編集部

ユーズドカーラボマガジンは国内最大級の中古車専門メディアです。自動車ライターによる中古車に関するコラムや、相場などの詳細情報まで網羅しています。

関連記事

  1. コラム

    レクサスLXのリセールバリューは規格外!希少性の高い唯一無二のSUV

    レクサスLXは、国産SUV最高峰のラグジュアリーモデルです。2015年…

  2. レクサスLCイメージ

    コラム

    レクサスのリセールは価格どうなの?セダンとSUVだと状況が真逆な状況は市場の影響もある

    レクサスは、最高級ブランドであり、セダンはもちろんSUVやスポーツカー…

  3. コラム

    BMW X1 E84(後期型)の魅力とグレードについて解説!

    BMW X1は、2010年から販売されているクロスオーバーSUVであり…

  4. コラム

    日産・シルビアは誰もが知っている名車。そんなシルビアにもコンバーチブルモデルが存在していた

    日産・シルビアは誰もが知っていると言っても過言ではないほどの超有名モデ…

  5. コラム

    2代目BMW X3(F25)のタイヤ交換はどんな種類、メーカーにすべきか?

    いつかは必ず行わなければならないタイヤ交換。世の中には激安タイヤから高…

  6. コラム

    日産 ジュークの売り時はいつ?買取相場や中古車価格などをわかりやすく解説

    ジュークは2010年に国内で発売された小型SUVで、そのユニークなスタ…

  1. コラム

    光岡自動車のフラッグシップオープンカー「ガリューコンバーチブル」。光岡らしい上品…
  2. コラム

    大阪府大阪市の車買取店一覧
  3. コラム

    兵庫県神戸市の車買取店一覧
  4. コラム

    【解説】BMW 5シリーズ E60のウォーターポンプは不具合が多い!?どんな症状…
  5. コラム

    元祖タフネスSUV「エクストレイル」の魅力とは?リセールバリューや買取相場につい…
PAGE TOP