あえて「日産 スカイラインクロスオーバー」に乗るという選択肢。装備はシリーズ中最も豪華!

それでは今週もさっそく「おすすめSUVのおすすめグレード」に関する研究を進めてまいりましょう。今週のお題は2009年から2016年まで販売された日産の異色SUV「スカイラインクロスオーバー」です。

最もラグジュアリーなスカイライン

スカイラインクロスオーバーは、伝統の「スカイライン」ブランドに2009年7月に追加された第3のモデル。北米や欧州では「インフィニティEX」として販売されていたクロスオーバーSUVです。

スカイラインシリーズのなかで最もラグジュアリーなモデルという位置づけとされる同車は、ロングノーズや流麗なルーフラインなどがもたらすFRクーペ的なイメージと、高めのウエストラインやダイナミックなリアビューなどが形作るSUV的躍動感が上手にミックスされています。

搭載エンジンは3.7L V6の、バルブ作動角・リフト量連続可変システム「VVEL」を採用したVQ37VHR。その最高出力は330ps/7000rpmで、最大トルクは36.8kg-m/5200rpmをマークしました。組み合わされるトランスミッションは7速ATのみです。

サスペンションは他のスカイラインシリーズ同様、前ダブルウィッシュボーン/後マルチリンク式を採用。ただしリアダンパーのレイアウトはクロスオーバー用に変更され、ラゲッジスペースの拡大が図られました。

装備類はさすがに充実

「スカイラインシリーズのなかで最もラグジュアリー」という位置づけなだけあって、スカイラインクロスオーバーは各種装備も充実しています。

日産のカーテレマティクス「カーウイングス」のHDDナビや11スピーカーのBOSEサウンドシステムは全グレードに標準装備。そして上級グレード「タイプP」に備わる「アラウンドビューモニター」も、第二世代へ進化したものが採用されました。

これは車庫入れ/縦列駐車ガイド機能が付加されたもので、さらにLDP(レーン・デパーチャー・プリベンション)では、車線を逸脱しそうになると警告音+警告灯でドライバーに注意を促すのみならず、各輪のブレーキをコントロールすることでクルマの向きを積極的に変える機能も加わったのです。

そのほか前席サイドエアバッグとカーテンエアバッグ、アンチスピンデバイスのVDC(ビークルダイナミクスコントロール)などが標準装備された点も、スカイラインクロスオーバーの特徴だったといえるでしょう。

2010年11月には最初の一部変更が行われ、全グレードにスポーツフロントバンパーとスポーツサイドシルスポイラーを標準装備。さらにアルミホイールの意匠も変更することで、よりスポーティ性を強調したエクステリアになりました。

2013年モデルはさらに装備レベルが向上

そして2012年10月には仕様変更でオプション設定を見直し。上級グレードの「370GT Type P」(FR車)と「370GT FOUR Type P」(4WD車)で、従来はセットオプション扱いだった下記の安全装備を標準装備としました。

●インテリジェントクルーズコントロール(全車速追従機能付き)
●LDP(レーンデパーチャープリベンション:車線逸脱防止支援システム)
●LDW(レーンデパーチャーワーニング:車線逸脱警報)
●FCW(フォワードコリジョンワーニング:前方車両接近警報)
●前席緊急ブレーキ感応型プリクラッシュシートベルト(コンフォート機能付き)
●インテリジェントブレーキアシスト
●ステアリングスイッチ(オーディオ、ナビ、ボイスコマンド、ハンズフリーフォン、インテリジェントクルーズコントロール、LDP)

2014年7月には再び装備内容の見直しが行われ、それまではオプション扱いだった電動ガラスサンルーフとルーフレールが全車に標準装備に。さらにボディカラーのラインナップも見直され、クリスタルホワイトパールとブリリアントシルバー、スーパーブラック、ダークメタルグレー(いずれも、すり傷やひっかき傷を時間とともに修復するスクラッチシールド仕様)の4色展開になりました。

中古車の狙い目ゾーンは車両150万円前後

そんなこんなで頑張ってきたスカイラインクロスオーバーですが、残念なことに「人気に火がつく」ということは特にはなく、2016年5月末に生産を終了。そして翌6月に公式ホームページから姿を消し、完全に販売終了となったのです。

それゆえ、これから入手するとなると(当然ながら)中古車を探すほかありません。

スカイラインクロスオーバーの中古車流通量はまあまあ豊富で、具体的には2019年5月上旬現在、カーセンサーnetには全国で67台のユーズドカーが掲載されています。

相場は約60万~約230万円と、かなり上下に幅広い状況ですが、ちょうどいい狙い目となるのはおおむね下記イメージの中古車だと言えます。

●2011年式スカイラインクロスオーバー 370GT
●価格|150万円
●走行距離|4.5万km
●主なオプション装備|アラウンドビューモニター

本当は2012年10月以降の装備充実な「370GT Type P」または「370GT FOUR Type P」を選びたいところですが、そちらの相場はまだまだ少々お高く、そもそも流通量がきわめて少ない状況です。

そのため、現実的には2010年式か2011年式付近の個体のなかから「なるべくコンディションが良く、それでいて程よいお手頃価格なモノ」を探し出すのが、より実戦的な「勝利への道」となるでしょう。

機械として特に大きな弱点は見当たらず

中古の機械モノですので「絶対に壊れない」なんてことは口が裂けても言えませんが、スカイラインクロスオーバーは特に重大な弱点や欠陥がある車ではありません。

そのため購入時はごく一般的な中古車選びの指針(内外装に手荒く扱われた形跡はないかを見る/異音や異臭の有無を慎重に見極める/整備履歴の内容をしっかりチェックする/最終的には必ずちょっとでも試乗させてもらう)を遵守すれば、そうそう大ハズシはしないはずです。

ラグジュアリーな雰囲気たっぷりでありながら、中古車相場は比較的お手頃ですので、「良い個体」と巡り合うことさえできたなら、スカイラインクロスオーバーのユーズドカーを買うというのはなかなか面白い選択肢です。

ぜひ慎重に、しかし積極的に楽しみながら、いろいろな中古車をチェックしていただければと思います。

多少なりともご参考になったならば幸いです。それではまた来週!

[ライター/伊達軍曹]