どこにでも行けるSUV。スバル新型フォレスターのおすすめグレードは果たしてどれなのか

それでは今週もさっそくオススメSUVに関するさまざまな研究を始めてみましょう。今週のお題は去る6月20日に正式発表され、7月19日に発売となるスバル新型フォレスターです。

パワーユニットは2.5Lガソリンと「e-BOXER」の2種類

5代目となる新型フォレスターは、歴代モデルのコンセプトであった「どこにでも行ける、どんな場所でも使える」という基本線はキープしつつ、「冒険心をかきたてるデザイン」「ひと目でわかる機能性の良さ」「気持ちよく移動を楽しめる空間」などの魅力をプラスすることが開発のテーマだったといいます。

そのため車内空間と荷室容量は先代と比べてかなり拡大されていて、より「SUVらしい使い方」が堪能できるクルマに仕上がっています。ボディサイズは全長4625mm×全幅1815×全高1730mmで、これは従来モデルと比べて全長で15mm、全幅で20mm「肥大化した」とも言えるのですが、室内空間の大幅な拡大から考えると「最低限の肥大化で済んだ」と評すべきかと思います。

さらなる特徴は、現行インプレッサおよびXVで初採用されたSGP(スバルグローバルプラットフォーム)が、ついにフォレスターにも採用されたということでしょう。

開発陣によれば、強じんなSGPを採用したことで柔らかなブッシュ類が使えるようになり、今回のフォレスターではきわめてフラットなドライブフィールと快適な乗り心地が両立できたといいます。SGPを使用している現行XVに乗っている筆者としては非常に納得できる話です。

動力源について言うと、フォレスターのデビュー以来の「看板」であったターボエンジンは、今回のフルモデルチェンジを機に廃止。パワーユニットは以下の2種類に変更されています。

■2.5L直噴水平対向4気筒(最高出力184ps/最大トルク239Nm)
■2L直噴水平対向4気筒(同145ps/同188Nm)を電気モーター(同13.6ps/同65Nm)がアシストする「e-BOXER」

これまでのターボエンジンが、モーターアシスト機能を持つ「e-BOXER」に置き換えられた……という見方が成り立つでしょう。ちなみにトランスミッションはいずれも「リニアトロニック」と呼ばれるCVTで、駆動方式は全グレードがフルタイム4WDです。

ガソリンが3種類とe-BOXERが1種類の計4グレード

以上を踏まえたうえで、新型フォレスターのさしあたってのグレード展開とプライスを見てみましょう。

■2.5Lガソリンのベースグレード:Touring 280万8000円
メーカーいわく「鍛え抜かれた基本性能と総合安全性を備えたスタンダードモデル」と。確かにアイサイト(ツーリングアシスト付き)やサイドビューモニター、アクティブ・トルク・ベクタリング、シートヒーター(運転席+助手席+後席左右)などは、このベースグレードでもしっかり標準装備です。

■2.5Lガソリンの上級グレード:Premium 302万4000円
メーカーいわく「上級装備を満載し、快適性と上質感にさらに磨きをかけたハイグレードモデル」とのこと。ホイールはTouringの17インチに対して18インチとなり、シート表皮もシルバーステッチ入りの上級品に。加えてアイサイトは「アイサイトセイフティプラス」となって、スバルリアビークルディテクション(後側方警戒支援システム)とアダプティブドライビングビームが標準装備されます。

■2.5Lガソリンのスポーティグレード:X-BREAK 291万6000円
メーカーいわく「冒険心をかきたてるデザインとアイテムを備え、アクティブさをより際立たせたモデル」と。内外装の各所にオレンジ色のアクセントが入り、シート表皮やカーゴフロアボードは撥水タイプに。また他のグレードではメーカーオプションとなるルーフレールもX-BREAKでは標準装備です。

■「e-BOXER」搭載グレード:Advance 309万9600円
メーカーいわく「安全性をより高める先進装備に加えて、新感覚の走りをもたらすe-BOXER搭載グレード」とのこと。ちなみにこちらの発売日は9月14日で、2.5Lガソリンより若干遅れての登場となります。さまざまな上級装備と新しいパワートレインに加え、ドライバーの顔を認識して安全運転を見守る先進機能「ドライバーモニタリングシステム」や、メーカーオプションとして本革シート(ブラックまたはブラウン)が選べる点もAdvanceの魅力です。

さて、このなかで「おすすめグレード」は果たしてどれなのでしょうか? 次章、考えてみたいと思います。

おすすめグレードはやはりe-BOXERの「Advance」

まず「X-BREAK」はデザインの面で少々特殊なため、ここではすみませんが割愛させていただきます。大変申し訳ありませんが「ああいった派手なアクセントカラー入りのスポーティモデルがお好きな人は、X-BREAKを選ぶといいでしょう」とだけ申しておきます。

で、本題である「2.5Lガソリンにするか、それともe-BOXERにするか? そしてもしもガソリンにするのであれば、ベーシックなTouringにするか、それとも上級のPremiumにするか?」という問題について考えてみましょう。

SUBARUによれば、先行受注においてはe-BOXERのAdvanceが約4割を占めているとのこと。

これはまぁ予想どおりだと言えるでしょう。Advanceはエンジン駆動をベースにエンジンとモーターを最適に制御し、街中から高速道路までのさまざまなシーンでリニアで軽快な加速が堪能できるグレードで、装備もかなり充実しています。しかしそれでいて、ベースグレード(ガソリンのTouring)との価格差は約29万円に過ぎません。

そうなると多くの人がAdvanceを選ぶのはある意味当然であり、当ラボのおすすめも、現段階ではAdvanceだと考えています。「現段階では」というのは、本稿執筆時点ではまだ試乗テストが行われていないからです。

また、ドライバーが乗車すると顔認識が行われ、あらかじめ設定しておいたシートポジションやドアミラー角度を自動的に再現してくるなどする「ドライバーモニタリングシステム」もAdvanceだけの装備で、他のグレードには装着できません。このあたりもAdvanceを推したくなる理由のひとつです。

新型フォレスターのリセール価格は当然ながらまだ不明ですが、これまでの傾向から推測すると、数年後のリセール価格も2.5Lガソリンよりはe-BOXERであるAdvanceのほうが有利でしょう。

ガソリンのおすすめは「Premium」だが、シンプルなカッコ良さがある「Touring」も気になるところ

以上の理由から「おすすめはe-BOXERのAdvance!」とさせていただきますが、問題は「納車がずいぶん先になる」ということです。

前述のとおりガソリン車の発売日は7月19日ですが、e-BOXERのAdvanceは9月14日発売。実際の納車はそこからさらに2~3カ月はかかると予想されますので、「なる早で新型フォレスターを手に入れたい」という人には少々もどかしいかもしれません。

そんな場合には、2.5Lガソリンエンジン搭載グレードも悪くない選択でしょう。その際はベーシックなTouringより、もちろん好みにもよるのですが、約22万円となる価格差以上の満足を得られそうな装備が標準で装着されているPremiumをおすすめしたいと考えます。

ただ、シンプルなTouringにも「道具としてのカッコ良さ」みたいなものがありますし、アイサイト(ツーリングアシスト付き)をはじめとする各種装備はTouringでも十分以上に充実しています。

そのため、基本的には9月に登場するAdvanceをイチ推しとしますが、もしもガソリンエンジン搭載グレードを注文するのであれば、6月23日から全国各地で行われている「NEW Forester先行展示キャラバン」か、あるいは7月19日以降に各地のディーラーで現車をチェックし、そのうえで各自ご判断いただければと思います。

以上、貴殿のSUV選びのご参考になったならば幸いです。

[ライター/伊達軍曹]