2018-2019 日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したボルボのコンパクトSUV「XC40」買うとしたらどのグレードを選ぶ?

それでは今週もさっそく「おすすめSUVのおすすめグレード」に関する研究を進めてまいりましょう。今週のお題は2018-2019日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したボルボのコンパクトSUV「XC40」です。

ベースグレードなら車両価格は389万円

基本的には国産SUVを中心に研究を進めている当ラボですが、ボルボXC40は言うまでもなく輸入車。具体的にはスウェーデンの車です。それなのになぜ今回あえて取り上げるかというと、ぶっちゃけ「意外と安いから」です。

いや、「安い」というのはちょっと大げさかもしれません。でもベースグレードであれば車両価格は389万円ですので、「国産SUVよりちょっと高いぐらい」と言うこともできるのです。

しかしベースグレードや、そのひとつ上ぐらいのグレードでも果たして満足できる装備内容なのだろうか? という部分を今回研究したいわけです。

グレードは限定車コミで全8種類

それではさっそく具体的な研究を始めましょう。まず、ボルボXC40のグレードラインナップとそれぞれのプライスは下記のとおりです。


●T4|389万円


●T4 Momentum|439万円


●T4 AWD Momentum|459万円


●T4 AWD R-Design|489万円


●T4 AWD Inscription|499万円


●T5 AWD R-Design|539万円


●T5 AWD Inscription|549万円

●T5 AWD R-Design 1st Edition|559万円

ただの「T4」というのがベースグレードで、「Momentum」が上級グレード、「R-Design」がスポーティグレードで、「Inscription」が最上級グレードということです。そして「1st Edition」は装備満載の限定車です。

パワートレインはいずれも2L直噴直4ガソリンターボ+8速ATで、「T4」と名が付くグレードは最高出力190ps、「T5」と名が付くグレードは252psにセッティングされています。

駆動方式は「T4」と「T4 Momentum」だけが2WD(FF)で、その他のグレードはグレード名どおりのAWDです。

比較的安価なベースグレードは「買い」なのか?

で、「T4 AWD R-Design」以上のグレードはハッキリ言ってけっこう高いです。T4 AWD R-Designの車両価格が489万円ですので、総額は確実に500万円以上になりますし、限定車を除いた場合の最上級グレードであるT5 AWD Inscriptionにいたっては車両549万円ですので、総額は600万円ぐらいになるでしょうか。

いかにステキな北欧製SUVとはいえ、コンパクトSUVに600万円も出すのはちょっと……と感じる人は多いでしょう。筆者も、実はそう感じます。

であるならばここは、比較的お安いベースグレードである「T4」と、せいぜいそのひとつ上のグレードである「T4 Momentum」のみに絞ったうえで、その装備内容などを研究してみるのが現実的でしょう。「T4またはT4 Momentumでも満足できるのか?」という調査です。

最新の先進安全装備は全グレードに標準装備

それでは調査を開始します。まずは「先進安全装備」。

ここについては、16種類以上のシステムで構成される最新の「インテリセーフ」が全グレードに標準装備されていますので、T4またはT4 Momentumであってもまったく問題ありません。

具体的には、

・歩行者・サイクリスト・大型動物検知機能付き衝突回避・軽減フルオートブレーキシステム
・全車速追従機能付きACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)
・BLIS(ブラインドスポット・インフォメーション・システム)
・オートブレーキ機能付きCTA(クロス・トラフィック・アラート)

等々が全部盛りです。また、全車速追従機能付きACCを設定した130km/h未満の速度域において、自動運転レベル2相当となる運転支援を行う「パイロット・アシスト」も標準装備されています。かなり心強いです。

比較的安価なグレードの装備レベルはどうなってる?

そのほかでも「基本的な装備」に関しては、T4またはT4 Momentumであっても総じて標準装備となっているため、特に問題は感じられません。ただ、人によっては少々気になるのが以下の各種ポイントかもしれません。

【ドアミラーのリバースポジション機能】
XC40のドアミラーは全グレードとも「サイドウインカー内蔵電動リトラクタブル・ドアミラー(ヒーター付、ワイドアングル付)」ですが、最廉価グレードのT4だけは「リバース機能」が付きません。……ここはまぁどうでもいいかもしれませんね。

【パーク・アシスト・パイロット(縦列・並列駐車支援機能)】
R-DesignとInscriptionでは標準装備となっているこの装備がT4 Momentumではオプション、T4では装着不可となっています。……あると便利な装備であることは間違いありませんので、悩むところではあります。

【運転席8ウェイパワーシート(ドアミラー連動メモリー機構付)】
最廉価グレードであるT4だけはこれが付いていません。しかしそれ以外のグレードでは標準装備です。……価値観次第ではありますが、XC40クラスであればやはりパワーシートは欲しいかもしれません。

【電動ランバーサポート(4ウェイ)】
これも最廉価グレードのT4だけは付きません。……これはまぁどっちでもいいかな?

【シートヒーター(フロント)】
R-DesignとInscriptionでは標準装備ですが、T4 Momentumではオプション、T4では装着不可となっています。……微妙に悩みます。

【シート地】
ここが、もしかしたらいちばん引っかかるポイントかもしれませんね。それぞれのグレードのシート地は下記のとおりです。


●Inscription|本革


●R-Design|R-Design専用Nubuck/ファインナッパレザー・コンビネーション


●Momentum|テキスタイルコンビネーション


●T4|テキスタイル

……もちろん本革やR-Designの専用シートがいちばんカッコいいのですが、MomentumのコンビネーションとT4のテキスタイルも決して悪くはありません。そのため、ここは「人それぞれの好み次第」という感じになるしょうか。

【オーディオ】
ここも、人によっては気になるかもしれません。

●Inscription|harman/kardonプレミアムサウンド・オーディオシステム(600W、13スピーカー)サブウーファー付
●R-Design|ハイパフォーマンス・オーディオシステム(250W、8スピーカー)●Momentum|ハイパフォーマンス・オーディオシステム(250W、8スピーカー)
●T4|パフォーマンス・オーディオシステム(80W、3スピーカー)

「車内で聴く音楽の音質はさほどこだわらない」という人なら、T4でも十分かもしれません。

【ナビゲーション】
タッチスクリーン式センターディスプレイ(9インチ)は全グレードに標準でマウントされているのですが、最廉価グレードのT4だけは「HDDナビゲーションシステム(VICS3)」が付いていません。

【ダークティンテッド・ガラス(リア・ウインドー5面)】
InscriptionとR-Designでは標準装備ですが、Momentumではオプション、T4では選択不可です。……絶対必要ではないものの、あるとうれしい装備はありますですので、微妙です。

【ホイールサイズとデザイン】
ここも、InscriptionおよびR-DesignとMomentumおよびT4ではけっこう差がある部分です。

●Inscription|19インチ 5ダブルスポーク ダイヤモンドカット/ブラック
●R-Design|19インチ 5ダブルスポーク ダイヤモンドカット/ブラック
●Momentum|18インチ 5スポーク シルバー
●T4|17インチ 5スポーク シルバー

InscriptionとR-Designのホイールを見たあとでMomentumとT4のそれを見ると、正直ちょっとショボく見えます。特にT4のホイール……。

結局、本当におすすめできるのは上級グレード

これらのほかにも細かな装備差はいくつもあるのですが、大きなところは以上かなと思う次第です。

これらの検討から見えてくる結果は、とりあえず下記のとおりです。

「いかにも輸入車SUVらしい高級感を全体に求めるなら、最上級グレードのInscriptionか、スポーティグレードのR-Designがおすすめ」

……当然といえば当然の結論なんですが、まぁそうなりますよね。で、それら上級グレードを選ぶとなると支払総額は600万円近くになるでしょう。なんだかんだ言って輸入車はやはり高いです。

だが「シンプル系」が好きならベースグレードも悪くはない

しかし、もしもあなたが「わかりやすい高級装備とかどうでもいい。XC40のベースの部分にはもともと上質感があるのだから、装備はシンプル系でも構わない」と思うのであれば、ベースグレードのT4または上級グレード(実質的には標準グレード)のT4 Momentumを選ぶのも十分アリだと思います。

その場合の支払総額はT4で420万円ぐらい、T4 Inscriptionで470万円ぐらいになるでしょうか。それでも同クラスの国産SUVと比べて割高ですが、もしもボルボXC40の質感とイメージ、そして定評ある走行性能にそれだけの価値を感じるのであれば、もちろんおすすめしたいSUVではあります。

ということで、少しでも輸入SUV選びの参考になったならば幸いです。それではまた来週!

[ライター/伊達軍曹]